あらゆる意味で諸悪の根源な方々。部下はどこも苦労しています。



 アテナ・・・・地上を守る女神。人間としての名前は城戸沙織。13歳。体重よりもバストサイズが知りたい。あの胸で13歳だったら、管理人は胎児である。
 ・・・・彼女はヒロインなのか?話の中核となるべき女性に、「馬になりなさい!」の台詞を吐かせた車田先生、あなたはすごい。個人的には彼女、好きでも嫌いでもないのだけど、嫌いな人はたくさんいるだろうなあ。何も考えずに行動して後で周りが苦労するし。私も沙織お嬢様がアテナやるんだったらヒルダにアテナやってもらいたかった・・・・
 VS教皇編では「アテナの名を語る言語道断な小娘」として命を狙われていたのだが、教皇側の聖闘士達よ。落ち着いて考えてみてくれ。一般人がアテナの名を語って、一体何のメリットがある?
 メリットどころか佐織お嬢は自分がアテナだと自覚して依頼、聖域での矢ガモ事件に始まり、柱の中で溺死しかけるわ、自分で喉ついて死ななきゃならないわ、壷に血を吸われるわ、アニメでは極寒のアスガルドで袖なしファッションだわ、はっきり言って勘弁して欲しいことばっかりだろう。こんな役目をするのがアテナなら、嘘ついてまでしてなりたくない。
 しかし、城戸沙織の性格が性格なので、不思議と今まで一度も「可哀相」とは思わなかった。
 おお、そのための「馬になりなさい」設定か!?だとしたらやはり彼女こそがアテナにふさわしい気がする。
 ともあれ、アテナよ。せめて敵地に独りで乗り込むのだけは止めた方がいいぞ。みんなが困るだけだから。



 ポセイドン・・・・海を支配する神。依り代はジュリアン・ソロ。16歳。原作のジュリアンはヘタレ度が高くて私の好みではなかったが、アニメの彼は別人であった。危なさ満載でかっこよいぞアニメ・ソロ。特に、アテナをメイン・ブレドウィナに閉じ込めた後、「必ず聖闘士が助けてくれるはず」と言い張る彼女に、上の窓から「それはどうですかね」と言い捨てたあの言い方が背筋に来た。もうゾクゾク!
 16歳で13歳にプロポーズという世の中を完全に無視した行いをやってのけたが、あの時はまだ彼はジュリアン・ソロであってポセイドンではなかった。ということは、ここでアテナが結婚OKしていれば、その後の彼の暴走を未然に食い止められていたのではないだろうか。どうせ人身御供になるのなら、水に浸かるよりもバージンロード歩いた方が平和的に事が済んだと思われる。
 ジュリアンについてはここら辺にしておくとして、肝心なのは取り付いているポセイドン自身なのだが、考えてみれば彼は神様の中で一番不憫な奴かもしれない。
 壷の中でいい気持ちで眠っていたところをカノンに叩き起こされ、時期外れだというのに一仕事するはめに。その挙げ句海底神殿は崩壊し、自宅を失った上そもそもの元凶であるカノンは土壇場でアテナに寝返って、結局沙織に「あんたの出てくる時代じゃないのよ」と壷の中に再封印されてしまった。
 ・・・・・それなのにハーデス編ではわざわざ不自由な体を押して黄金聖衣を送り届けてくれる・・・・・
私の中で、ポセイドンはすでに「親切なおじさん」のイメージだ。このキャラクター性は他にいないので大事にしてもらいたいもんである。



 ハーデス・・・・冥界の神。年齢不詳。瞬の体をのっとるという、華麗(?)なパフォーマンスを見せてくれた人。乗っ取られた瞬の命令口調は違和感がありすぎてむしろ心地いいほどだ。「その時代で一番清い精神を持つ人間の体を選ぶ」らしいが、やはり城戸沙織は範疇外なんだな。一応アテナなんだけど。
 強いんだか弱いんだかヘタレなんだか良く分からないキャラだった。「自分の肉体をこの上なく愛する」あたり、ミスティや在りし日のサガをも彷彿とさせて、かなり微妙だ。しかし、黄金聖闘士の活躍の場を作ってくれたことだけでも彼の復活には万歳三唱。黄金聖闘士を返してくれるならあと三回ぐらい復活してくれてもOKだ。
 それにしても、あれだけ広い冥界と、天国の花咲き乱れるエリシオンを手中に持っていながらなんで地上なんか欲しがるのか・・・人間の生活態度もあんたにゃ直接関係ないだろう。そんなことよりたまにはまともに起きて部下の様子の一つも見るべきだ。見ろ、ラダマンティスなんか実力はあるのに環境に恵まれず、悶々としているではないか。それにあんた、オルフェを地上に返すと約束してやったんだろう?あれから何年も13日ごとに顔出して演奏聞かせてくれてる彼を見て、「なんかおかしいな」とか思わなかったのか?曲がりなりにも神なんだから、パンドラとファラオの裏工作をちゃんと見破ってしかるべき罰を与えるべきだろう。冥界の信用落ちるぞ。
 神々の中でも最も放任主義な彼。周囲の苦労はたぶんアテナの聖闘士以上だと思われる。



 タナトス・・・・死を司る神。ハーデスの部下ではあるが、明確に神様なので冥闘士ではなくここに記載。
 初登場一ページ目にして大ゴマで女に囲まれているという新鮮なパフォーマンスを披露。普段何して遊んでるんだか考えるだに跪きたくなる。さすが神。
 彼を初めて見た時、星矢は「むううっ、なんだその銀色の髪と瞳は・・・」と口走るが、別にそれはどうでもいいんじゃないか星矢。銀色だとなんかまずいことでもあるのか?
 連載当時では彼との戦いに7週間を費やしたらしい。長すぎる。それだけ彼は強かったということだが、確かに中盤はもうタナトスのやりたい放題と化していた。それに対し、星矢達は新聖衣を得るまで五人がかりでなすすべも無かったのである。
 ・・・・・・・あれ。五人?
 アテナの聖闘士って、敵一人に対して複数人数でかかったら永久追放されるんじゃなかったっけ・・・・?・・・まあいいか。アテナの掟なんてあって無きがごとしだしね。武器も普通に使われてるし。
 神聖衣が出てきてからはあっという間にやられてしまった。ここら辺まで来るともう、聖衣の派手さ対決という感じがしなくも無い。



 ヒュプノス・・・・眠りを司る神。タナトスとは兄弟(双子らしい)。逆上型の相方と違って、思慮深くやや慈悲もある神様だったが、タナトスよりもあっさり倒された。
 「このヒュプノス、短慮なタナトスとはわけが違うぞ!」と言っていたが、聖闘士相手に思慮はほとんど無用の長物だということを知らなかったのが運の尽き。大体、星矢達が考えて戦ってるものかどうか、端で見てたらわかるだろう。相手の思惑を根性のみでぶち倒す。それがアテナの聖闘士である。
 ところで、この人は普段、タナトスが女をはべらしている間何をしているんだろうか。読書か、ハーデスの御用聞きか、それとも単に昼寝しているのか。髪と目の色が違う(ヒュプノスは金色)とはいえ、自分と同じ顔をした男がふしだらに遊んでいるのは何か腹に据えかねる物があると思われる。ふだんから結構タナトスに小言を食らわしているそうだし、やはり彼も苦労性のキャラなのだろう。
 ヒュプノスの不景気な顔を見ていると、なんだかエリシオンもあんまり楽しそうな場所ではなさそうである。・・・



 オーディーン・・・・北欧アスガルドの神。アニメオリジナル。耳が遠いのかなんなんだか、こちらからの呼びかけにことごとく鈍い反応を返し、その時間差のおかげで星矢や地上はかなりの苦労を強いられた。
 ポセイドンの支配下にあるらしいが、ヒルダに対して薄情すぎるほどなんの手助けもしなかったのはそのせいか。彼女が海に飲まれた時、何らかの対策を打ってやったり守ってやったりすれば神闘士達も死なずに済んだものを・・・・。
 彼にそそのかされて星矢がヒルダを切った直後、「これで用は済んだ」といわんばかりにすぐさまオーディーンローブを取り返し、星矢をシャツ一枚で放り出したさまに、あくまで自分勝手な彼の心意気が伺える。可哀相に、血だらけのヒルダを見て星矢は困惑することしきりであった。「騙しやがったなオーディーン!」星矢の胸の内にはそんな叫びがこだましていただろう。無理も無い。
 どうでもいいが、星矢にテレパシー送るぐらいなら、はなっからジークフリートに呼びかけていれば事はこじれずに済んだのではないだろうか。それともオーディーン・サファイアが集まらないと話し掛けるのは無理なのか?ちょっとまて。それじゃあんた、普段どうやってヒルダに代行やらせてるんだ。
 行動に疑問は残るが、他の神々同様、「我が道を行く」ことにかけては他者に後れを取らないじいさんである。


 車田正美・・・・言うまでもないが、「聖闘士星矢」の作者。その名前と作品内の一部のキャラから女性だと思っているカタギの人間が多いが、れっきとした男性。彼がただ者でないことは、漫画を読めばすぐにわかる。
―― 登場人物100人兄弟設定
普通はやらない。
―― 「人の心につけこんで汚い勝利を収める三下が他人を卑怯者よばわりとは笑止千万!!」と言い放つ15歳の男キャラ。
普通は出さない。
――「神よ、私は美しい」と朝日をバックに全裸でつぶやく少年の見開き。
普通は描かない。
そんな普通では考えられないことをあくまで普通にこなす漫画家、それが車田正美である。
こまかく見ていくと「車田正美に100のツッコミ」ぐらい容易にできそうだが、そんなツッコミの一つや二つものともせずに突き進む彼のスタイルがこれだけのヒット作を生み出した。並の人間にできる事ではないゆえ、やはり彼は、


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