結構いい奴等だった。某リュムナデス以外は。



バイアン・・・・海馬(シーホース)の海将軍。18歳。声が速水奨という事実で深い衝撃を受けた。ジュリアス様だよ・・・;
 原作ではどんなに吹っ飛ばされてもマスクが外れなかったが、アニメではちゃんと素顔をさらした。結構美形でかっこいい。空気の壁で防御壁を作って星矢をてこずらせたものの、「前に同じような技を使う奴がいたぜ!」と言われてあせっていた。しかし、その「同じ技を使う奴」がどんな奴か見たら、焦る所では済まされなかったと思われる。ミスティの二番煎じ。痛い、あまりに痛い。
 星矢との戦いの最中は「なぜだ!?」の連発で、一生懸命に現状把握に努めようとする姿がけなげであった。もう少しよく考えてくれたら、「絶対破壊不可能」な柱を守る必要などないことにも気づいたはずなのだが・・・・自分の言ってることとやってることの矛盾に気づかなかったのが彼の敗因だろう。
 アニメでのライジングビロウズの前振りポーズが決まっていた。そして、ゴッドブレスはその修行段階をぜひ見てみたい技である。毎日深呼吸と息吹きを繰り返していたのだろうと想像すると、やっぱりなんだか憎めないキャラクターだ。



 イオ・・・・スキュラの海将軍。17歳。私は彼がマリーナの中では一番贔屓である。男前だし、技もたくさんあって見ごたえがある。それに死に様がかっこよかった。
 スケイルの、左右非対称な胴のパーツがいい。各パーツそれぞれに聖獣が宿っているということだが、そうすると最初の美女の幻影はどのパーツになるのだろうか。いや、それ以前の問題で、あの美女はなにか意味のある働きをしたのだろうか。そこらの船乗りならともかく、警戒心まるだしの敵を相手に美女を置いても、ますます警戒されるだけだと思うのだが・・・実際警戒してたし、瞬。
 疑問なのは、瞬の反撃が始まってから聖獣六体全てを破壊されたことだ。変形するチェーンに対して、いくらなんでも蝙蝠まで駄目だったんなら大熊は絶対通用しないとわかってもよさそうなものなのに、なぜあえてグレートキャプチャーをくらいに行ったのか。
 個人的には、単なるイオの好奇心だったようにも思う。きっと、チェーンが次にどんな技を出すのか知りたくてたまらなくなったのだ。止めておけ、イオ。このマンガにおいて、好奇心は大抵良くない結果を引き起こすぞ。
 アニメでは最初の作画が佐々門氏だったがために酷い有り様になっていたが、二回目の絵はとても綺麗だった。作監誰!?と思っていたら、何と進藤氏。・・・・わたしゃ彼がセブンセンシズに目覚めたかと思ったね・・・・たぶん原画担当の古川さんのおかげなのだろうが・・・・(失礼)。



 クリシュナ・・・・クリュサオルの海将軍。19歳。武人であった。「顔を見れば殺られ役がわかる」という聖闘士星矢の大原則を初めて覆した人ではないだろうか。ほんとに、紫龍の相手は強くて根性入った敵ばかり来る。
 受け継いだエクスカリバーがなければ紫龍は間違いなく負けていただろうが、そうすると、エクスカリバーの本家であるシュラ自身が出向いていたら彼を秒殺できていたのかもしれない。海将軍は、やはり黄金聖闘士の足元にも及ばないということか。
 ドラゴンの盾を有効利用する紫龍に対して、「いつまでも聖衣の力をかり、盾の陰に隠れて逃げつづけるつもりか」という辛辣な言葉を浴びせた。しかし、聖衣の力を借りていることを非難するのなら、あんたがまずその槍を捨てるべきだろう。武器を使うだけ使っといてこっちの防具に言いがかりをつけるとは。それを真に受けて脱いでしまう紫龍も紫龍だ。なんだかちょうどいい組み合わせだぞ、この二人。
 「その背中の龍はTATOOか!?」という名言もインパクトがあったが、私はそれより彼の星命点の位置が気になる。座禅を組んだら一直線はまだしも、髪の先まで星命点ということが問題なのだ。彼が頭頂部だけ髪を残しているのがこの星命点のためだとすれば、彼の引退時期は禿と共に訪れる。まずい。ただでさえ男性にとって重大な頭髪問題が、クリシュナにとっては命にかかわるではないか。・・・・仕方がない。この際、クリシュナは紫龍と仲直りして友好を深め、そのつながりで老師に接近、齢261にして弁髪が編める彼の秘蔵の毛生え薬を売ってもらうべきである。
 ・・・・まあ、クリシュナだったらそんなことするぐらいなら腹の一つや二つを切るほうがマシだと思いそうだけれど・・・



 カーサ・・・・リュムナデスの海将軍。21歳。何でこんな奴が海将軍やってるのか謎だ。彼が化けたカミュを、私はかなり本物と信じかけただけに、裏切られた怒りは大きい。単なる一読者ですらこうなんだから、騙された当人である氷河や星矢は本当に可哀相だ。特に氷河はあああああっ!!!
 最終兵器である一輝兄さんをこんな所で呼び出してしまったのはちょっともったいないが、でも一輝兄さんじゃなきゃやっぱりムリだっただろうなあ。私はてっきり、しっかり失明した紫龍がカタをつけるんだと思っていた。ちなみに、紫龍が相手だったら彼は間違いなく春麗に化けていただろう。春麗が紫龍に一撃を食らわす光景・・・・ちょっと見てみたい気がするのは私だけではないはずだ。
 敵としてはこれ以上ないほど最悪なカーサだが、その「相手の大事な人に化ける」能力は考えてみればかなりおいしい。彼を連れて黄金聖闘士一人一人と対面させてみたいぐらいだ。特にシャカと。誰に化けるんだろう。でもシャカは年中盲目状態だから意味がないか。
 もう一つ、些末なことだが大きな疑問として、なぜ彼は一度もアテナに化けなかったのかということがある。
 青銅聖闘士達の心の中って・・・・・



 アイザック・・・・クラーケンの海将軍。14歳。氷河と一緒にカミュの元で修行していた時期がある。氷河との出会い頭の一言、「白鳥座の聖衣、なかなか似合っているではないか」は本心なのか、厭味なのか、それともからかっているのか。結構どれでも嫌だという気はするが、聖衣のみで比べた場合、ここは間違いなくアイザックの方に軍配が上がる。クラーケンの鱗衣は海将軍の中でも群を抜いてかっこいい。
 開き直った氷河と彼が改めて退治する、見開きシーン「来い氷河!!」は、二人のダンス対決に見えなくもなかった。じゃあやっぱりあの白鳥ダンスの振り付け師はカミュだったんだな。
 恩師の悪口を言ってまでして氷河に「クールに戦え」といいつづけたが、そういう所から察するに、やはり彼もカミュ同様、体を張って氷河を導いていたのだろう。「最後に一つだけ忠告しておく」と、黒幕について打ち明けた時も、なんだか彼は最初からこの計画に乗り気でなかったような感じだったし。本心ではずっとシベリアに帰りたくて仕方なかったのではないか。そう思うとすごく悲しい; ったく、氷河に絡むキャラはみんないい奴過ぎて涙が出てくるような男ばかり!おい、しっかり成長しろよ氷河あっ!!皆あんたのためにここまでやってくれてんだからさあ!!
 カミュには、「いつかまた二人で凍てついたシベリアの大地に帰りましょう」と言った氷河だったが、その時は絶対アイザックも連れて行け。半ば脅迫するような心境で、私は思っている。



 ソレント・・・・海魔女(セイレーン)の海将軍。16歳。彼に関して何をさて置いても言いたいことは、笛は卑怯だと思う、ということだろうか。あの笛の音色のおかげで、原作ではアルデバラン、アニメではジークフリートがヘタレキャラと化した。卑怯というより、もはや犯罪だぞソレント。
 原作での顔を見、そして技の時に辺りにばらまかれる花を見て、危うくミスティやアフロディーテと同じカテゴリーに放り込むところだったが、実は結構分別のある硬派な人間。普通に付き合えば「いい人」と思えるだろう。
 しかしアニメの方では初登場時から「ツリ目・サビ声」で私の度肝を抜いた。原画が佐々門だったが、あのソレントは個人的にツボに来た。かっこいい!!原作に比べてすごく嫌な性格になっていたが、そこもまたよし!だけどジークフリートは返してちょうだい!!
 最終的には反・ポセイドン(というか反・カノン)側に回って瞬や一輝の加勢までしてくれたし、戦いの後はジュリアン・ソロの面倒見役になったことから見ても、やはり本当はいい人。
 ただ、アルデバランを倒した後の「聖闘士など恐れるに足らん」発言は許し難い。牡牛座だけが聖闘士だと思うなよ小僧!あれがアルデバランじゃなくてムウ辺りだったらお前は海底神殿に帰るどころか、今ごろ良くてスターヒル!!シャカがが相手だったら地獄巡りコースを一周するハメになっていたわ!聖闘士を見くびっていると痛い目見るからよく覚えとけ!
 いい人なんだけど反感覚えるシーンが多い。なんだか個人的に浮き沈みが激しいキャラである。



 カノン・・・・海龍(シードラゴン)の海将軍。28歳。あんまり海闘士のカテゴリーには入れたくないし、シードラゴンの鱗衣よりジェミニ聖衣の方が絶対似合っているのだが、やっぱりこの人がいないと海闘士がしまらないので、ここに記載。
 サガの双子の弟。その昔、若気の至りで「アテナなんて殺してしまえ!」発言をしたがために兄によってスニオン岬に幽閉され、そこでポセイドンと知り合ってしまう。
 ポセイドン編では一輝に負けてしまうし、ソレントには愛想を尽かされるし、踏んだり蹴ったりのキャラクターだった。しかしハーデス編ではほとんど彼の独壇場。強い、強すぎるって、カノン!あんたシードラゴンの時よりよっぽどパワーアップしてるだろう!印象的なのは指一本でルネを分解したことだろうか。さらに、「見るか、星々の砕ける様を・・・!」で必殺技見開き。最期はラダマンティスを道連れに壮絶に散っていったし、なんかポセイドン編での鬱憤を一瞬で爆発させて消えていった感じである。言うなれば「黄金聖闘士における一輝兄さん」。とにかくがむしゃらに強い。
 彼がスニオン岬から消えてしまった時、サガはどう思っただろうか。めちゃくちゃ心配したり後悔したりしてそうで気の毒だ。また、彼はたまたま嘘をついてシードラゴンになった身であるから、この世のどこかに「本当のシードラゴン」がいるはずである。いいのかポセイドン。そんないい加減なことだから海底神殿がつぶれるんだぞ。
 ともあれ、やっぱりカノンは「双子座のカノン」の時が一番かっこよかった。ハーデス編の後なら、生きていれば教皇になってもいいんじゃないかな。二度と反乱は起こさないだろう。



 テティス・・・・人魚姫(マーメイド)の海闘士。15歳。うそ!?ジュネより年上!?
 原作ではツリ目であまり好きな顔ではなかったが、アニメでは初回を荒木&姫野様の巨匠コンビが担当したため、めちゃくちゃ可愛かった。赤い鱗衣も良く似合っているし、声のイメージも完璧。
 星矢達が戦っている最中は貴鬼を相手になんだかほのぼのした悪口合戦を繰り広げていたが、原作ポセイドン編のラストシーンで全てをさらって行った。あれは良かった!!切なくてもう涙、涙。どうしてアニメに反映されなかったのか謎だ。
 つーか、ジュリアン・ソロよ、貴様そこに直れ!!お前なあ、こんなに可愛くて一途な女の子がずっと海の中から見守っていたんだぞ!?それを、昨日今日あったばかりでロクに何者だかわからない城戸沙織にプロポーズって、どういう了見だ!しかも動機が「美人」!?ああ男ってこれだから・・・・!まさに「人魚姫」だ。テティスを海の藻くずにするつもりか、恥を知れ!!
 テティスもさあ・・・あの幼い頃のジュリアンはなんかの間違いだったと思って、他の男をあたりなよ。海将軍達、いい男ぞろいじゃん、イオとかアイザックとか・・・ジュリアンのために命投げ出すことないよ・・・・・
 でも、最期の最期で彼女のために泣いてくれたジュリアンが嬉しい。二度と血迷って沙織お嬢に言い寄るなよ!



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