忘れた頃に思い出す。


 ギルティー・・・・謎の聖闘士。なんでこの部屋の初っ端が彼なんだろう;
 あのフェニックス一輝をデスクイーン島にて鍛えた人。その鍛え方は、現在の日本国内でやったら間違いなくPTAから苦情が殺到するであろうシロモノである。仮面をつけているあたり、意表を突いて女聖闘士な可能性がないこともないが、それはあまりに意表なのでたぶん誰の指示も得られない(あたりまえだ)。一体彼は何なのか。大全でしっかり「OTHERの項目に入れられているところからして、既に聖闘士でもないんじゃないのか。何でそんなのが弟子をとってるんだ。また、同じく大全に乗っていた驚くべき記述。「その仮面はデスクィーン島の封印も果たしており・・・」いつからそんな設定だお前!そもそもこの「ギルティー」という名前、人の名前なのかそれとも仮面の名前なのかもはっきりしない。ただでさえ謎の多い聖闘士世界を、たった一人でさらに訳の分からないものにしている希有なキャラクターである。



 美穂・・・・星の子学園で働く星矢の幼なじみ。13歳。沙織お嬢様をはっきり「嫌い」と言いきった唯一無二のすごいキャラ。その爆弾発言は多くの女性の共感を呼んだ。原作では一歩間違えば男キャラで通るかというほどの武骨な顔に描かれていたが、アニメでの彼女は冗談抜きで可愛い。しかもアテナに比べても格段に優しく、よっぽど「大いなる愛」を感じるのだが、中盤以降はまるっきり出番がなく、ヒロインとしての役目は完全に剥奪されてしまっていた。
 星矢に思いを寄せていたらしいが、大全にははっきりと、「その想いが星矢に届くことはなかった」と書かれている。おいおい、そりゃあんまりだろう。美穂ちゃん、既に範疇外かい?
 しかし、安心して欲しい。彼女の想いは確かに星矢には届かなかったが、それと同じに他のあらゆる女性の想いも星矢には届いていない。彼に届いたのは唯一、「後は頼んだぞ星矢!」という男同士の友情のみである。従って、美穂ちゃんもアテナもシャイナさんも、未だにスタートラインは五十歩百歩。これからの努力が結果を大きく左右するのだ。
 天界編が出るのなら、ぜひぜひ彼女に活躍して欲しいと思う。



春麗・・・・廬山に捨てられていたところを老師に拾われ、紫龍と一緒に育った少女。13歳。作中、最もヒロインらしい働きをしたのはこの子であったろう。彼女もまた、聖域一の実力者である老師に向かって「恨みます」宣言をしたすごい女。それどころか、祈り一つで、腐っても黄金聖闘士であるデスマスクの足止めをやってのけた。すごい。むしろ紫龍より聖闘士の素質があったんじゃないのか。大瀑布を逆流させるのに彼は5年もかかったが、春麗ならたぶん3年でいけたとおもう。
 対デスマスク戦において、紫龍は彼女のことをはっきりきっぱり「俺のもっとも大切なもの」と言いきった。それはいいんだが、どうせ言うなら蟹に向かってじゃなく本人に言ってやったらどうだ、紫龍。しょっちゅう泣かせてるんだからさ・・・。
 一部の紫龍ファンにはにらまれてしまうポジションにいる彼女。しかしこの子がいなかったら、紫龍は銀河戦争の時に死亡していたはずである。そう考えるとかなりの必要キャラだった。



マーマ・・・・本名はナターシャ。氷河の母。幼少時、氷河の目前で乗っている船ごと沈没して永眠。ここで彼女が死んでしまったから氷河があんなに暴走したのか、それともここで死んだからあの程度で済んだのかはわからないが、息子の人生を狂わせたという点では城戸光政同様かなりの罪がある。
 いくら極寒の海とはいえ、10年近く水にふやけもしないで眠るように安置されているのはもちろんおかしな話だ。ひょっとしたら死んでいないんじゃないかという可能性も考えられる。しかしほんとにそうだったら氷河の素潜りやカミュの怒りや、その他シベリアファミリーのかかわったあらゆるイベントが全て無に帰するので、やはり死んでいてもらった方が万事丸く収まるようだ。
 作中唯一出てくる「城戸光政の愛人」。聞けるもんならあのオヤジのどこが魅力だったのかを聞きたい。どこだよ、一体。



エスメラルダ・・・・デスクィーン島に小麦粉3袋で売られてきた少女。享年13歳(?)。めったに出てこないキャラなのに、読者・視聴者で知らない人はいないほどそのインパクトは濃い。彼女がとばっちりを食らって死んだ際の一輝の駆け付け方は、「エスメラルダ走り」と称されて今後とも末永く語り継がれることだろう。あれはひどかった。
 髪の色をのぞいて瞬にうりふたつな容貌をしているという。ひょっとして、城戸光政の産ませた子供の一人なんじゃないのか。だとしたらものすごい邪恋になるところだったが、それでなくとも弟にそっくりな顔の少女に思いを寄せる時点で、一輝兄さん、邪恋の虜である。普通ではない。
 彼女がいなかったら一輝はもっと早い段階でブラック化していたのだろうか。それとも彼女の事件があったからこそブラック化したのだろうか。彼にとって、人生で一番のターニングポイントとなったキャラクター。



星華・・・・幼い頃生き別れになった星矢の姉。16歳。意味のあるような無いような非常に微妙なキャラクターだった。一時は「魔鈴さんと同一人物」と言う説があったが、ラストでデマだったことが発覚。別に同一人物でも何の問題も無かったと思うが、どうしてわざわざ別人にしたのか・・・・。
 アニメでカーサが彼女に化けたとき、作画監督が良かったこともあってかなりの美人であった。なるほど、あれなら人生棒に振ってでも探したくなる。気持ちわかるぞ、星矢。
 原作の最後に登場したときは記憶喪失に陥っており、そのベタな設定に管理人はどれだけ笑ったかわからない。感動シーンなのに・・・ごめんなさい、皆さん・・・・。しかも住んでた場所が聖域の隣ってなに・・・?セブンセンシズに目覚めた野郎が12人もいて、誰も気づかなかったわけ?そのうち一人はエイトセンシズに目覚めてるのに?沙織お嬢さん、あんたアテナとして覚醒しても本気で気づかなかったと・・・?
 ・・・・・いや、それはおかしい。いくらなんでも気づかなさすぎだ。もしかして、全ては計算されたことだったのではないか。星華が隣村にいることを知っていながら、アテナは星矢を取られるの嫌さに拉致監禁あげく幻朧魔皇拳かなんかで記憶を左右していたんじゃ・・・・!
 おっと、これ以上ツッこむと禁域に触れてしまいそうだ。この辺でやめておくことにする。・・・



貴鬼・・・・ジャミールでムウに仕えている8歳の少年。自称一番弟子だが、ムウから与えられた肩書きが「アッペンデックス(おまけ)」なので、ムウ様本人は本気かどうか分からない。大全にも、「ペガサス星座」などと個々の守護星座を乗せる場所にはっきり「アッペンデックス」と記載されているあたり、なんだか不憫な気もする。
 テレキネシスやテレポーテーションなどの超能力が使え、結構根性も度胸もある。アニメでは顔も声も可愛かった。成長した姿が楽しみだ。
 ちなみに大全では、こうも書かれている。「その並外れた念動力は、ムー大陸人の血を濃く継いでいるからなのか?」
 いや、そんなん聞かれても;だからあんた、いつからそんな設定だ。
  誕生日は4月1日だし、ひょっとしたら単なる冗談で作られたキャラクターなのかもしれない。・・・



ヤコフ・・・・東シベリアに住む、氷河の友人。7歳。氷河に買い出しを付き合ってもらったり、おいしいシチューをご馳走してくれようとしたり、おそらく聖闘士星矢世界でもっとも生活感をかもし出していたキャラ。どうしてあの不愛想な氷河と友達になっているのかがよくわからないが、たぶん些細なことは気にかけないものすごく性格のよい子なのだろう。
 謎の番外編「氷の国のナターシャ」では、獄中の氷河にキグナス聖衣を運んできた。おそらく外にいたであろう氷戦士達の監視を軽くかわし、極寒の地で凍り付いているはずの牢屋の壁の煉瓦を抜く。絶対にカタギではない。一体何者なんだ、ヤコフよ。
 フードをしたままだとマルコメな印象を受けたが、実際は髪の毛がふさふさした普通の子供だった。貴鬼とタッグを組んだら結構役に立つのかもしれない・・・・



カシオス・・・・聖域近辺に住んでる(?)雑兵。15歳。シャイナさんの教え子らしい。星矢とペガサスの聖衣をめぐって戦い、方耳を削ぎ落とされた。その頃は「ふしゅらふしゅら」と笑う、よくわからないけどいやな印象を受けるキャラだったのだが、十二宮編においてはバーサーカー化したアイオリアの眼を覚まさせるため、自ら命を捨てた。
 シャイナに思いを寄せており、「このカシオス、あなたには生きて幸せになって欲しいのです」と胸の内で呟いて死地に赴いた。好きな女が自分以外の男に惚れているってことだけでも相当な責め苦だろうに、その男(星矢)が死ぬとシャイナが悲しむからという理由でライバルの礎となった姿は、読者の胸に深い感銘を与えたであろう。
 男だよカシオス!そんなカシオスよりも、あんたは星矢がいいんですかシャイナさん!いや、気持ちはわからんでもないよ?同じ女として、そりゃあカシオスと星矢だったら見た目勝負で既にカシオスは敗北さ(惨)。でも、でもね?せめてその思いに気づいてあげてもよかったんじゃあ・・・・・
 なんだろう、カシオスは聖闘士の修行と一緒に、報われない恋の仕方まで学んだんだろうか。うーむ;



辰巳徳丸・・・・城戸沙織に仕えている日本男児。32歳。おそらく、彼の大学時代の同級生とかからは「ロリコン」呼ばわりされることうけあいな仕事をしている。話の前半と後半で性格が全然違うのは一体・・・・心なし、顔も変わっているような気がするが・・・・
 聖闘士の派遣先くじ引きで、瞬がデスクィーン島やアンドロメダ島を引き当てるたび、誰も頼んじゃいないのにおどろおどろしい説明をつけて一輝にボコられた。
 しかし十二宮編以降は顔も温和になり、ひたすら「でくのぼう」の役目に徹する。なぜかアニマルプリントのシャツを愛用しているのだが、あれはギャグなのか。本気なのか。それとも沙織の命令か。
 いちおう剣道三段で、雑兵一人を地に這わせた腕前の男。しかし、9歳の少年一人を捕まえるのに大型犬四匹を派遣した男。犯罪だ。あきらかに犯罪だ。
 ・・・ていうか、何でこんな男飼ってんだろう沙織お嬢様・・・・・



城戸光政・・・・一体どういう順番で紹介しているんだか自分でも分からなくなってきたが、ここでこのオヤジを。全世界に100人の子供を持つ人でなしのおじいさん。この設定に「ちょっと待て!!」とツッコンだ読者は90%を越えるだろう。物理的に可能かどうかは別として、道徳的にはやって欲しくなかった・・・・・と思うのは私も大人になった証拠なんだろうか(遠い眼)
 しかしアイオロスは、このじいさんの「正義を愛する心」を見込んで幼いアテナを彼に託した。餓えた獣に肉を与えるような行為だが、幸いそれ以来、光政翁は女関係にやや大人しくなったようではある。子供増えてないし。
 まあ私がアイオロスの立場だったら、絶対にそんな危険人物に女の子を託すような真似はしなかったけどね・・・・
 アテナを託されたとき、彼はそれを「神に与えられた運命」と思い込んだようだが、どっちかっつーと「神に与えられた罰」の方が正しかったんじゃないだろうか。「一人ぐらいは自分で育ててみやがれ」。そんな天の声が聞こえてくるようだ。そして育てた結果が「馬になりなさい!」と・・・・
 城戸光政よ。安らかに眠れ。



アレクサー・・・・謎の番外編「氷の国のナターシャ」に出てきた氷戦士(ブルーウォリアー)の頭。16歳。この男がひたすら暴走したため、氷河がえらい迷惑を被る話だった。必殺技はブルーインパルス
 寒い永久凍土の地、ブルーグラードで細々と生活するのに耐えられず、暖かい光を求めて南下政策を提唱。土地の長である父親に勘当を申し渡されたが、五年後に子分を連れて下克上を起こしに現れる。
 父親のことはためらい無く真っ二つにしたものの、妹のナターシャだけは大事だったようで、彼女が自殺しかけると涙を流して改心した。
 見た目は結構かっこいい容貌の男だったが、あまり友達にはなりたくないタイプのキャラである。



ナターシャ・・・・謎の番外編「氷の国のナターシャ」に出てきたアレクサーの妹。14歳。初めて見た時、彼女のベリーショートの髪型がとても新鮮だった。
 「氷の国のナターシャ」は、要するに「氷河の母親の名前がナターシャだった」ことを言いたいがための短編であるような気がしたが、その事実を明かすために一人の罪も無い老人が頭を息子にかち割られて死亡する。マーマ・・・・あんた間接的な犯罪が多すぎるよ・・・・
 ともあれこっちのアレクサーの妹さんは、獄中の氷河を見舞って「兄を止めてくれ」と頼んだりする一途な少女であった。アスガルド編のフレアの元ネタだろうか?
 彼女がラストで薄着のまま外に飛び出し、凍り付いて発見される下りは、あれはどう見ても自然に凍ったようには見えず、たとえばどなたかのフリージングコフィンなどで固められたようにしか見えなかったが、まあ万事まるく収まったから些末なことは気にすまい。
 氷河にかかわる女性キャラの中では、私は彼女が一番好みだったかもしれない。



ヒルダ・・・・この方をこんなところで扱うのは恐れ多いのだが、彼女はアテナのように神ではなく、かと言って神闘士でもないため、このカテゴリーに入れざるを得なかった。アニメオリジナル。
 北欧アスガルドを統治する「オーディーンの地上代行者」。普段は慈愛の塊のような女性だったが、ポセイドンにニーベルンゲンリングをはめられてから人格が変わり、世界征服に乗り出す。その豹変っぷりはまさに180度。周りに従う神闘士達に、なんど「気づけよ」のツッコミを入れたかわからない。
 管理人が聖闘士界でもっとも好きな女キャラ。あの髪型といい、容姿といい、文句無しで私的美女ランキングNO1!どちらかというと優しかったときのヒルダの方が好きだ。あの顔で傷を治されてにっこり微笑まれたら、そりゃ命を捧げたくもなるわなトール!あんなか弱く気高く優しい女性に目の前で悩まれたら、そぉりゃあ地獄の果てまで守り通してやりたくもなるさジークフリート!うあー、嫁にもらいてー!
 ノーマルカップリングではジーク×ヒルダが私の一押しです。ジークフリートよ、ソレントなんか道連れにするぐらいならいっそヒルダを抱きしめて星になれや。それくらいの度胸を見せてくれたらファンとして本望です・・・・



フレア・・・・北欧アスガルドに住むヒルダの妹。アニメオリジナル。姉の邪悪化を感じ取り、ワルハラ宮に囚われた氷河を助け出してアテナに助けを求める。ヒルダのはめた指輪を見て、「お姉様に黄金は似合いませんわ」の暴言を吐いた。可愛い顔して言うことは言う。
 氷河とかなり良い雰囲気になっていたが、私としては彼女にはやはりハーゲン一筋で行って欲しかった。そんな昨日今日現れたどこの馬の骨とも知らないアヒルを頭に乗せた男のところに行かなくてもさあ。ハーゲンいい奴じゃん。
 一見可愛い普通の女の子に見える彼女。しかし実は底知れぬ実力を秘めている。その証拠に、ハーゲン曰く「普通の人間なら5分と持たずに死ぬ」というアスガルドの灼熱地獄へ、フレアは平気で入っていったばかりか氷河をかばいさえしたのである。少なくとも「普通の人間」ではないらしい。いや、ヘタすると氷河よりよっぽど熱さに強かったような・・・・・・
 ハーゲンがいなかったら、彼の分の神闘衣はフレアに授けられていたかもしれない。



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