お久しぶりです。白羊宮の門前払い専門聖闘士、ムウです。
毎日毎日暑いわ蒸すわで北半球にうんざりですが、この暑い中、ただでさえ見た目に暑苦しい男たちが一つ雑誌の上に頭を寄せ合って星座占いに夢中になっているさまは言葉に尽くせぬほどの灼熱天下です。
前回のベルバラといい今回の占いといい、暇なら暇でもっと他にやるべきことがあるんじゃないかと思うのですが、まあ、他の方々は私と違って馬鹿の一つ覚えな連中ですからね。
本当にどうしょうもないです。
そんなどうしょうもないところを実況しなければならない私もかなりどうしょうもなし。
やってられませんよまったく・・・・・




ムウ「で、そもそもこんな本を見つけてきたのはどこのどいつです?」
デス「ああ?こんなの持ってくるなんざ、アフロディーテしかいないだろ」
アフロ「私じゃない!なんだ知った風な口を!」
シュラ「お前ではなかったのか?なら誰が・・・」
サガ「私だ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

サガ「どうした?何か文句があるなら言え」
デス「いや・・・・別に文句は無いが・・・・・・・・・・・・・・・何かを諭してやりたいような気はしないでもないような・・・」
サガ「お前に諭されるほど落ちぶれてはおらん!」

どうでしょうね。


バラン「ま、まあまあ。いいではないか。たまにはこういうのも」
カミュ「そうだ。冷静に考えてみるがいい。十二星座をまんべんなく網羅している私達は、星座占いを読むのに最も適した集団だ」
ムウ「この上なくどうでもいい集団じゃないですかそれは」
シャカ「構うこと無かろう。もとから集団に限らず個人においてもどうでもいい存在ではないか。私以外。今さら占いの一つや二つを読んだところで、これ以上下がる地位でもあるまい」
ミロ「そうだよな!別に占い読んだっていいよな!」
リア「ミロ、お前それ以外のシャカの言動をちゃんと聞いていたのか・・・?」

 ・・・アイオリアに言われるようではおしまいですが。
 ところで、問題の星座占いとやらはどんなものなのでしょうか。ちょっと聞いてみましょう。

ムウ「サガ、この占いは、何を占っているのです?今日の運勢ですか?」
サガ「いや。性格占いだろうな。星座別にどんな人間性か、そしてどんなときにその星座が最も輝くのかを解説している」
ムウ「輝く?」
サガ「一つ読んでみよう。例えば・・・・山羊座」
シュラ「・・・なんでいきなり俺からなんだ;」
サガ「『経験をバネに確実に向上しているときが最も輝く。良識があり志も高く、とっても勉強家。自分に厳しいタイプ』だそうだ」
シュラ「・・・・・・・・・・馬鹿馬鹿しい」

 どうやら照れてる模様。

デス「なんだよ、そのまんまじゃねえか。経験ってあれか?アイオロス半殺しとか?」
シュラ「うっ・・・」
サガ「デスマスク!!『向上しているときが最も輝く』と言っただろうが!!後ろ向きにさせるな!見ろ、くすみ始めた!」
デス「あんたに怒る権利はないだろうよ;」
アフロ「シュラ、気にするな。聖闘士ならばよくあることだ。私だってダイダロスを殺ってしまったが、気にしたりはしないぞ?」
シュラ「・・・お前と一緒にするな」
アフロ「それでサガ、私は?魚座はなんと書かれている?」
サガ「魚座は・・・『人とのつながりを意識するとき、最も輝く。直観力と共感性が強くいろんなことに敏感』
デス「いろんなことって具体的にどういうことに敏感なん・・・」

べしっ!

デス「なんで殴るんだよ!」
アフロ「黙れ!!君が言うと死ぬほどやらしい!!」
サガ「・・・追記で『可愛い性格』だそうだ」
アフロ「可愛くなんかない!!」
デス「いや、お前がもう黙れ;」
サガ「蟹座はこうだ。『人に必要とされ感情の赴くままでいるときが最も輝く。楽天的で順応性に富み、とても親切で防衛本能も強い』。・・・さて、と。いつお前が親切だったか・・・」
デス「聞こえよがしな回想はやめろ!!つーか頼んでもいないのに勝手に読み上げてんじゃねえ!」
シュラ「要約すると『好き勝手にやってるときが一番輝いていて、能天気で誰にでも仕える』ということか。そのまんまだな」
デス「喧嘩売ってんのかてめえ・・・」
アフロ「でも防衛本能強い割には蟹聖衣は逃げたぞ?どうする?」
デス「何がどうするだ!」
サガ「防衛本能が強いからこそ蟹聖衣は逃げたのだろう。主と心中はごめんだと」
アフロ・シュラ「なるほど!」
デス「・・・・・・・・お前らほんとは俺のこと嫌いなんだろ絶対・・・・」

 このように、年長組は盛り上がっている様子。
 それにつられてどうやら20歳グループも興味を持ち始めているようです。

ミロ「サガ、ちょっと本を貸してくれ。蠍座を見る。・・・ふむ・・・『理想や目標を追求しているときが最も輝く。想像力や発想力も豊かでいろんな事に集中することができる』
カミュ「集中・・・?お前が・・・・?」
ムウ「周りが見えなくなるということでしょう。突っ走ってるときが一番輝いてるんですよ」
カミュ「なるほどな」
ミロ「おい、水瓶座は『理想や将来に関する話を人に伝えるときが最も輝く。人道主義』だ。お前にぴったりだな」
ムウ「『豊かな発想力を持っている』とも書いてありますね。まあ、弟子を氷固めにしてタイムカプセルなんて普通の発想じゃ思いつきませんからね」
カミュ「そのことは言うな・・・」
ムウ「私は牡羊座・・・『チャレンジ精神旺盛で前向きに行動しているとき最も輝く。熱意を持ちリスクを恐れずに、自立心も旺盛』だそうです。自分で言うのもなんですが、身に覚えの無いことばかりですね」
バラン「だが、チベットに引きこもっていたのは自立心ということなのではないか?」
ムウ「どうでしょう。帰ろうにも聖域に帰れなかっただけという気もしますが・・・ねえサガ?」
サガ「う・・・(滝汗)」
ムウ「双子座の事も書いてありますね。『多くの関心を多方面に発揮するときが最も輝く。頭の回転が早くとても器用で機敏』過度な関心は世界征服に繋がるのでしょうか」
サガ「・・・・・・」
バラン「と、ところで、俺は?牡牛座はどうなのだ?」
ムウ「『生活が穏やかで衣食に満ち足りるとき最も輝く。現実的でとても忍耐強く、愛情面もとても深いタイプ』
シャカ「なんだ、地味な星座だな」
リア「・・・お前は横から出てきては嫌な発言をぽんぽんと・・・;忍耐強く愛情が深いとは立派な美徳ではないか。乙女座はなんだ。『思っていることが計画通りに実行に移せているとき最も輝く。几帳面できめ細やかで、自分の世界を守ることが好き』だぞ。お前がきめ細やかだった事など未だかつて記憶に無いが、要するに自己中なだけではないか」
ムウ「自分の世界ってなんでしょうね・・・六道輪廻のことでしょうか」
シャカ「そんなものをわざわざ守るわけなかろう!乙女座はアテナの星座でもあるのだぞ!世界といえば地上世界のことに決まっている!」

 しかし、アテナにしてもシャカにしても、好きで世界を守っているのかと思うとそれはそれで危険。

ムウ「あとはアイオリア、あなたの星座ですね。ええと・・・『能力や魅力で注目や尊敬を集めるときが最も輝く。プライドは高いけれどとりまとめがうまく寛大』なのが獅子座だそうです」
シャカ「君、プライド高いのかね?」
リア「お前ほどではない」
ムウ「とりまとめが上手いとは何をどう間違った結果なのでしょう。少しでもその才能があれば、私が冥界編であんなに苦労する必要は・・・」
リア「過ぎたことはいいだろうが!ほっておけ!俺のことは!」
ムウ「能力は認めますよ」

 っと、年長組みでまた本が必要になっているようです。

サガ「ムウ、貸してくれ」
ムウ「何座ですか?」
サガ「射手座だ。アイオロスはどう書かれている?」

 読みましょう。

ムウ「『自由で心や好奇心にまかせて動けるときが最も輝く』
サガ「そうだな。好奇心の結果、私のあとをつけてきてアテナ殺害を邪魔したからな」
ムウ「『率直で気さくで多芸多才』
デス「ああ、アイオロスはいい奴だったから。けど、必殺技持ってないから多芸多才は違う」
サガ「こら!持っていないとはなんだ!アイオロスがその気になれば、お前など3秒とかからず消せる技だってあるのだ!」
デス「それもなんだかうさんくさいな」
サガ「こら!!」
シュラ「ムウ、それで終わりか?」
ムウ「いえ、あと一つ。・・・『人気を集めることができる』だそうです」
アフロ「そうか。確かに彼は全然出てこないのに人気がある」
サガ「アフロディーテ!!」

 デスマスクとアフロディーテが頭を叩かれまくっているところで、本日はお開き・・・・・・・・・

 ・・・・・・あ。

カミュ「全部出揃ったか?」
ムウ「一つ残ってました。天秤座
デス「じじいが閉めかよ・・・・って!」
サガ「お前はどうしてそう、23にもなって口の聞き方も知らんのだ!」
デス「いてえな!わかったから殴るな!」
アフロ「老師はなんだ?ムウ、読んでくれ」
ムウ「はい」

 『環境と人間関係がうまく調和しているときが最も輝く』

シャカ「そうか。いかにも老後だな。それから?」

 『人当たりがよく』 

デス「あー」

 『気配りがあり』

サガ「確かに」

 『センスなども良い』 

全員「嘘だーーー!!」

 ・・・・全員がものの見事につっこんだところで、今回の実況を終わります。なんだか一番読み込んでいたのが私のような。
 お付き合いいただき、ありがとうございました。



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